変化が必要な今こそ、変えなくていいもの
現状維持は退化。
よく聞く言葉だと思います。
確かに人類がこれまで様々な難局にも変化して生きてきたように
変わらないと生き残れなくなってきます。
でも私は、何でもかんでも変えなきゃいけないとは思っていません。
技術を得ても変わらない自分
先ほど、「何でもかんでも変えなきゃいけないとは思っていない」
と言いました。
オンラインやオフラインで実際に私とお話ししたことある方は
ご存知かと思いますが、私は会話のスピードが速くないです。
どちらかというとスローテンポ。
間も多いですし、口調が強くなく穏やかな方です。
声も高くなく、普通か時には低め。
幼い頃は気にならなかったのですが、
中学高校と進学するにつれて
速く話せる人を羨ましく思うようになったんですよね。
あー速く話せて、なんかかっこいいなって。
速く話せるようになりたく、また
自分の声や話し方を客観的に捉えて見たかったこともあり
大学生の頃は専攻とは別に3年程授業でスピーチを学んでいました。
クラスメイトの前でスピーチをし
スピーチの音源を聞いて文字起こしをし
クラスメイトと自分の声の違いを知ることができました。
でもね、原稿があるスピーチの場合は
話す言葉が決まっているので
速くそしてテキパキとした話しっぷりができるのですけど、
原稿のない、普段の生活ではいつものゆったりテンポ。
技術を取得しても、自分のコアな部分は変えられなかったんですよね。
変わらなかったから今がある
社会人になって職場の先輩に言われます。
「職場ではもっと明るく
もっとテンポ良く話して欲しい」
組織にいれば、そこで働く人の立ち振る舞いで
組織のイメージアップ、ダウンにも繋がりますから、
今思えば、その当時求められていた自分の役割として
明るくハキハキ話した方が印象が良く感じる
というアドバイスだったと理解しています。
でも結構ショックで
私なりに職場ではテンポ上げて明るく話していたのですが
先輩以外の人からも「話すのが遅い」と言われたことがあり
まだ足りない、もっともっと、今のあなたは駄目、
とレッテルを貼られたようで
帰宅して、泣いた記憶があります。
先日、オンラインで
とある打ち合わせがあったのですけど
その時に「ゆりさんの話すテンポが心地いいですね」そんな風に言われました。
スピーチを練習して自分の話し方を変えようとしたけど変わらなくて、
足掻くのをやめてもう受け入れることにしたと話したら
「ゆりさんの良さ、その時変わらなくてよかった」
自分がコンプレックスに感じていた部分は
そのままでいいんだと、受け止めてもらえた瞬間で、
大学生の頃の私と社会人に成り立てだった頃の私が
心の中で泣き、浄化されました。
***
進化していくためには多少変化が必要ですが
あなたを構成する根っこの部分は
親から送られてきたギフトです。
空に羽ばたくための翼でもあります。
あなただけの、根っこは大事にしていってほしい。
これから子どもが何か壁にぶつかったら
そっと伝えたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございます。